副業コンサルタントとして、主宰の副業・起業スクールで多くの副業家を輩出・支援してきた下釜創氏は、「一生後悔しない副業の始め方、選び方、続け方」があると言う。下釜氏のはじめての書籍『やりたいことは「副業」で実現しなさい』では、「あなたのなかにすでにあるスキル、眠っているスキルを活かした副業」を目指そうと説く。本連載では、話題の書の中から具体的なスキル、考え方を紹介していく。今回は、「会社員だけでは得られなかった、2つの自由」についてです。
スキルエンサー副業には、大きく2つのメリットがある
スキルエンサー副業には、大きく2つのメリットがあります(以前の連載でご紹介しましたが、スキルエンサー副業とは、あなたのなかにすでにあるスキル、眠っているスキルを活かした副業。誰にでも始められる副業のことです)。
会社員だけでは得られなかった、2つの自由が手に入るのです。
❶お金の自由
副業を始めた人が初めに感じるのは、お金の自由が得られることでしょう。
サラリーの額はだいたい決まっていますし、いまの日本の経済状況を考えると、賃上げが急速に進むことも考えにくいでしょう。
サラリーに副業で稼ぐ分がプラスできたら、それだけできることが広がります。お金に余裕があると、夕飯の外食先の選択肢が広がりますし、週末に出かける場所のチョイスだって広がります。パートナーに素敵な贈り物をする機会も増やせるでしょう。
スキルエンサー副業は、初期費用や固定費がかかりません。在庫も抱えないので、出費を心配する必要がないというのも大きなメリットです。
❷心の自由
これまであまり触れられなかった副業のプラスの作用の一つに、自己肯定感が高まることがあると私は思っています。
改めて定義すると、自己肯定感とは、「ありのままの自分でいいんだと肯定する感覚」のこと。自らの価値を積極的に評価できるようになり、本業にもプライベートにも前向きに取り組めるようになります。
逆に、自己肯定感が低くなりすぎると、「自分には何の価値もない」と思い悩むようになり、それが続くとうつ病にまで発展する恐れすらあります。
心の自由を最も感じられるのがスキルエンサー副業
ですから、昨今の不安社会、ストレス社会を健やかに生き抜くためにも、副業で自己肯定感を高めることが大切。スキルエンサー副業は、副業のなかでもとくに自己肯定感が高まりやすいという特徴があります。❶お金の自由は、他の副業でも得られますが、❷心の自由に関してはスキルエンサー副業がもっとも得られやすいのです。その理由はどこにあるのでしょうか。
ビジネスには、大きく分けると、B to BとB to Cがあります。
B to Bは、ビジネスtoビジネスの略。メーカーとサプライヤー、元請け業者と下請け業者のように、企業と企業の間で行われる取引を意味しています。
B to Bで仕事をしている人は少なくありません。それだと、エンドユーザー(一般消費者)と触れ合うチャンスはないでしょう。その感想を聞くこともないでしょう。
それに対してB to Cは、ビジネスtoコンシューマー(またはカスタマー)の略。企業とエンドユーザーの間で行われる取引を意味しています。
B to Bに比べると、B to Cではエンドユーザーにより近いビジネスを展開できますが、エンドユーザー一人ひとりとダイレクトに触れ合うことは滅多にありません。
たとえば、ビール会社はB to Cの典型的なビジネスですが、ビール好きのエンドユーザーと触れ合い、「うちは祖父母の代から、おたくの大ファン。独特の苦味が好き。これからも頑張ってよ!」などと声をかけられる機会はほぼほぼないでしょう。
対照的に、スキルエンサー副業はエンドユーザーと直に触れ合いますから、彼らからダイレクトに感謝されることも少なくありません。
自己肯定感が高まり、ストレスからフリーになる
スキルエンサー副業は、自らの好き×得意を活用しながら、価値提供にやりがいが持てる副業です。しかもクライアントから直接感謝されますから、自己肯定感が高まり、ストレスからフリーになり、心の自由が得られるのです。これは、ネットワークビジネス、転売ビジネス、アフィリエイトといった“やってはいけない副業”にはない、スキルエンサー副業の見逃せないメリットです。
お金と時間が自由になったとしても、やりがいに乏しかったり、自己肯定感が高まらなかったりすると、ストレスが知らない間に溜まり、心は苦しいまま。
それでは、たとえ稼ぎが良かったとしても、副業は長続きしないでしょう。ストレスを抱えたままだと、本業にも悪影響を及ばす恐れもあります。
スキルエンサー副業で心の自由が得られると、精神的なゆとりが生まれて本業にも良い影響が出るでしょう。
プライベートも満ち足りて家族との時間も大切にできるようになりますから、幸福度はさらにアップするに違いありません。
(本記事は、『やりたいことは「副業」で実現しなさい』より、一部を抜粋・編集したものです)