1日に1本(2023年10月現在)ある普通列車は、急行が停まらない小さな駅にも停車します。普通列車は電気機関車が10両以上の客車をけん引するスタイルで、どこか懐かしさが漂います。それもそのはず、寝台特急や急行をはじめ、日本でも、旧国鉄時代にはこのスタイルがたくさんありましたが、現在では、一部のイベント列車などを除くと絶滅危惧種とも言える存在。鉄道ファンならずとも、乗ってみたくなるのではないでしょうか。普通列車には寝台車も連結されており、昼間は座席としての利用も可能です。
ラオスの鉄道はすべて指定席なので、事前予約が必要です。切符は、駅の切符売り場、または市内の旅行会社で手配することになりますが、外国人旅行者にとっては、旅行会社での購入が現実的です。乗車したら、その切符に書かれている車両番号と座席番号を目指しましょう。ラオスの鉄道には1等車、2等車などのクラスがあり、2等車は、急行も普通も、日本の新幹線などでもおなじみの2列-3列の座席配列になっています。車内販売は、水とお菓子くらいしかないので、食事の時間帯にかかる場合は、事前に食事や飲み物を買って入るのが得策です。
鉄道の駅はどれも巨大で、駅によってはラオスの寺院のようなデザインになっています。駅の中に入れるのは切符を持った乗客のみで、入口で切符のチェックと身体および荷物検査があります。駅舎内の広い空間にはたくさんのベンチが並んでいるだけで、売店などは皆無なのが残念なところ。またWi-Fiも期待できないので、ラオスの携帯電話ネットワークを持っていない人は、本や音楽プレーヤーなどの暇つぶしグッズがあるといいでしょう。改札は、列車の入線約20分前に行われるので、それまではここで待つことになります。