大ヒットの可能性を秘めた減量薬で、米規制当局の承認までに数年かかると見込まれるものが、すでにオンライン上で販売されている。これは未承認減量薬を扱うグレーマーケット(非正規流通市場)の活況を物語る最新の事例だ。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の調査で明らかになった。米製薬大手イーライリリーが開発中の新薬「レタトルチド」を取り扱う業者が何百にも上ることをWSJは突き止めた。大半は中国の販売業者で、メイドインチャイナ・ドット・コムなどのサイトで注文を受け、米国の消費者に直接配送している。米国に拠点を置くとみられるものを含め、こうしたサイトの一部はフェイスブックやリンクトイン、オンライン掲示板レディットへの投稿を通じて商品を売り込んでおり、中にはインスタグラムやグーグルに有料広告を載せている業者もいる。あるフィットネス関連のインフルエンサーは自身のニュースレターを通じて販売している。
大ヒット期待の「減量薬」、模造品が既に流通
イーライリリーが開発中の新薬は治験にあと3年かかるが、ネットには「海賊版」が氾濫
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