40歳といえば、「働き盛り」と言われることもあれば、「衰えを感じ始める時期」とも言われる、人によって捉え方が分かれる年齢だ。そこで今回は、40歳や40代にまつわる海外のことわざと、「経営の神様」と称された稲盛和夫氏の40代の生き方から、私たちが40代でどう過ごすべきなのかを考えたい。(イトモス研究所所長 小倉健一)
40歳になったら憂鬱?
ポジティブに捉える人もいる
40歳になって、憂鬱になることは多い。誕生日が嫌になったという人もいるのだという。背景には、加齢による体の痛みやうずき、増える白髪など身体的な現象もあるし、物事をすぐに忘れてしまう恐怖や、自分の最盛期が過ぎ去ったと思っていて年相応に振る舞えと無理強いされることへの憂鬱などもあるようだ。
しかし、そうではないという人もたくさんいる。
40歳をネガティブに捉える人もいれば、ポジティブに捉える人もいる。では、40歳からの人生とは、どのような人生なのだろうか。
今回は、40代にまつわる海外のことわざをご紹介するとともに、「経営の神様」と称された稲盛和夫氏が40代のときにどんなことを考え、何を実行していたのかを見てみよう。
稲盛氏は、40代半ばでの仕事の経験から、トイレの便座に座るたび、「命懸け」といえるほどの強烈な想いがよみがえってきて、思わず当時考えていたことが口から飛び出してきたという。そんな稲盛氏から学ぶべき40代の所作とは何なのだろうか。