パレスチナ自治区ガザ地区で続くイスラエルとイスラム組織ハマスとの戦争を巡っては米国とイスラエルの利害が短期的にも長期的にも乖離(かいり)しており、終結への道筋が不透明となっている。イスラエルは何よりハマスを自国の存続に関わる脅威とみなし、その根絶を重要な目標としている。米国はイスラエルがハマスを倒すための支援を約束しているが、ジョー・バイデン米大統領にとって脅威はハマスだけにとどまらない。米政権はイランやロシア、中国への対抗で同盟国の結束を維持しようとしている。米国もイスラエルも大規模な地域戦争への発展は避けたいと考えているが、イスラエルはハマス打倒のためなら、さらにリスクを冒すこともいとわない姿勢だ。
米・イスラエルの異なる利害 紛争終結の道見えず
バイデン大統領とネタニヤフ首相の長期目標は違う
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