インフレが減速しても、私たちが買う大半のものの価格は高止まりしている。一方で貯蓄の収益性は最近では記憶にない高さだ。米連邦準備制度理事会(FRB)は20年ぶりの水準まで金利を引き上げており、今、お金を使えば、貯蓄口座や譲渡性預金(CD)、債券で5%以上の金利を得るチャンスを失う。金利の上昇で借金のコストも跳ね上がり、一部のクレジットカードでは金利が年30%に近づいている。ファイナンシャルアドバイザーや行動経済学者によると、ホリデーシーズンには散財したい衝動に駆られるのは避けられないが、衝動と戦う方法はある。最も重要なのは手遅れになってからではなく今、決意することだ。「仕切り直し」という考え方を利用した行動変容について研究した米ペンシルベニア大学ウォートン校のケイティ・ミルクマン教授によると、お金に関する新たな習慣は新しい季節や時期、切りのいい日から始めると定着することがあるが、1月1日の節目に魔法の力はないという。