大和ハウス「初の売上高5兆円」が見えた!積水ハウスらを圧倒する好調ぶりの正体Photo:PIXTA

新型コロナウイルス禍がかなりの落ち着きを見せ、社会は少しずつ元通りになりつつある。だが、円安、資源・原材料の高騰、半導体不足といった問題はいまだに解消されていない。その結果、企業によって業績の明暗が分かれている。格差の要因を探るべく、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は大和ハウス工業や積水ハウスなどの「住宅メーカー」業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

積水ハウスは2桁増収
2Q累計は3社とも「過去最高」の売上高

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の住宅メーカー業界3社。対象期間は2023年5~9月期の四半期(積水ハウスは23年5~7月期、大和ハウス工業、積水化学工業は23年7~9月期)としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・大和ハウス工業
 増収率:6.1%(四半期の売上高1兆3302億円)
・積水ハウス
 増収率:10.9%(四半期の売上高7542億円)
・積水化学工業
 増収率:0.1%(四半期の売上高3259億円)

 積水化学工業は微増だが、住宅メーカー業界の3社は全てが増収となった。3社とも、今回取り上げた3カ月間は今年度の第2四半期に当たるが、第2四半期までの累計売上高は、軒並み「過去最高」となった。

 中でも、売り上げの規模が最も大きい大和ハウス工業は、24年3月期通期の予想を上方修正。売上高5兆円を見込んでいる。好調の要因は何だったのか。また、積水ハウスは前四半期に前年同期比で減収となっていたが、今回は2桁増収に転じた。その理由とは。

 次ページで詳しく解説する。