正解は 4
解説 これは高い視点から、投資のタイミングを見定める力を鍛える設問です。
①~③の選択肢は、これからまだ伸びしろがあるタイミングです。
ところが④は、ある種のバブル状態になっており、今後、株価が大きく下がる可能性を示唆しています。
靴磨きの少年との
会話にヒントを得る
かつて株価が大暴落した1929年10月24日の「暗黒の木曜日」の3か月前のこと。
ジョン・F・ケネディ米大統領の父親で大物相場師だったジョセフ・ケネディ氏が、ウォール街の靴磨きの少年と交わした次の会話が有名です。
ケネディ氏の「相場はどうかね」という冗談めいた問いかけに、靴磨きの少年は「上がってるよ。おじさんも石油や鉄道を買ったほうがいい。天井知らずだからね」と得意げに教えてきたそうです。
投資の素人である靴磨きの少年でさえ、株の投機に浮かれている現状を知り、「これは危ない」と感じたケネディ氏は保有株をすべて売却。その後、訪れた「暗黒の木曜日」の株価大暴落を免れたといいます。
「普及率16%」を超えると
こうした売買タイミングの全体像をつかむには、およそ60年前に社会学者のエベレット・M・ロジャーズ氏が唱えた「イノベーター理論」も役立ちます。
革新的な新商品・サービスは、新しいもの好きな層が購入を先導して、「普及率16%」を超えると一気に加速するというものです。
かつてのガラケーからスマホへの転換は、iPhoneの人気が牽引しましたが、あのときも普及率16%程度の段階を超えてから、爆発的に普及したという見方が強いのです。
ポイント これまで投資をしてこなかった人たちがこぞって投資をはじめたら要注意
※本稿は『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円 【1問1答】株ドリル』(ダイヤモンド社)から一部を抜粋・編集したものです。