今回の事件は、
経理の力を「悪用」した例
(2)罰金・ペナルティが大きい
今回の場合、もちろん罰金(ペナルティ)がかかります。通常の延滞税(原則、年率14.6%)に加えて、重加算税という罰金が科せられます。重加算税は、追加納税額の35%です。
今回の例であれば、延滞税を含めた罰金の総額は4億円ほどと予想されます。脱税額の約半分を追加納税しなければいけないのです。さらにこの4億円は、当然経費に落とすことができません。脱税のペナルティは非常に大きいものなのです。
(3)経理という武器を振り回さない
今回は、売上を抜いただけではなく、複数の会社を使い分ける、設立・解散を繰り返すなどの策を使っていたようです。社長は、経理全般を1人でやっていたという話も聞きますし、税理士に指示をしていたという話もあります。
この社長は、「経理」(経営管理)をわかりすぎていたのです。会社を潰さないために、経営に役立てるために経理を学んだはずが、その経理の力を間違った方向に使ってしまいました。「経理」はそれだけ強力な武器になり得るのです。これから「経理」を学んでいく上で、重々心しておいていただきたいことです。
(次回連載は未定です)
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