これまであまり明るみに出てこなかった「経理の実態」についてお話をしてきました。「経理とは、経営管理の略称である」「経理担当者は万能ではない」などは、意外だった方も多いのではないかと思います。さて本日は、経営者が「経理」で一番おさえておくべきことをお伝えいたします。
会社経営を支える
「3つの数字」
これまで連載では、あまり明るみに出ない経理の実態についてお話ししました。「経理担当者任せではいけない」「経理担当者は万能ではない」などについては、意外な方も多かったのではないでしょうか。本日はそれを踏まえた上で、「なぜ、社長が経理を理解する必要があるのか」について詳しくお話しします。
会社経営を支える数字は3つあります。それらを全体的にバランス良く見るようにすると、経営がますますうまくまわり出します。その数字とは以下の3つです。
(1)お金
(2)会計
(3)税金
※前々回の連載でお話ししましたが、経理とは、この「お金・会計・税金」のバランスをとる仕事とイメージして下さい。
このうち最も重要なのは、お金(資金、キャッシュ)です。お金がなくなれば会社は存続できません。ゆえに、このお金を守るためにも他の2つの数字を見るわけです。多くの経営者の方は、お金の部分は非常によく見ておられます。「毎日、口座の残高を見なければ気がすまない」という方も珍しくありません。