コーヒー愛飲家が増えている中国で、米スターバックスがチェーン店トップの座を奪われた。中国でスターバックスを抜いて売上高と販売数量がトップとなったのは、国内チェーンのラッキンコーヒー(瑞幸珈琲)だ。同社の届け出で明らかになった。不正会計問題で落ち込んでいた成長が復調した。ラッキンは資本増強と首脳陣刷新を経て、約1万3300店をほぼ全て国内で展開している。これはスターバックス(6800店)のほぼ2倍だ。ラッキンは成長をテコ入れするためスピード配達やモバイル決済を導入したほか、チーズ味ラテといったヒット商品を生み出している。米シアトルに本社を置く世界最大のコーヒーチェーン、スターバックスは何十年もの間、中国事業の拡大を重視してきた。ハワード・シュルツ前最高経営責任者(CEO)は、中国はビジネスをするには複雑な場所だとした上で、最大の成長機会の一つだと語っていた。同社にとって中国は現在、店舗数と売上高が米国に次いで2番目に大きい市場だ。