2023年7~9月期の民間企業設備投資
デフレーターの前年同期比
日本経済は回復基調にあるものの、その足取りは緩やかだ。特に足元で停滞感が強いのが、企業の設備投資である。2023年7~9月期のGDP(国内総生産)統計の1次速報によると、物価変動の影響を除いた設備投資の実質値は、前期比年率▲2.5%と2四半期連続で減少した。
これを別の指標で確認すると、より理解が深まる。工場の建設工事費や生産設備の価格など、企業が設備投資に要する総合的なコストを表す民間企業設備投資デフレーターだ。この指標は、21年春から上昇が続いており、本年7~9月期には前年同期比+3.0%も上昇した。