美食家の精神科医・樺沢紫苑先生も本書のメソッドで5.6kgも痩せ、成功率96.6%のダイエットとして、今、話題の書「3か月で自然に痩せていく仕組み~意志力ゼロで体が変わる!3勤1休ダイエットプログラム」(野上浩一郎著)。ダイエットにつきものの「我慢」や「意志力」が不要なのに、3か月でするすると自然に痩せて2度とリバウンドしない体が手に入るのは、「ダイエットが続く仕組み」や「挫折ポイントの抜け道」が、しっかり緻密に組み込まれているから。本連載では、本書から、抜粋しながらそのコツを紹介していきます。
睡眠時間を7時間確保するだけで痩せる
「ダイエットは辛い」と思っている皆さんに朗報です。もし、寝るだけで痩せる…としたら??
実は、睡眠時間とダイエットには密接な関係があり、脳科学的に立証されています。
睡眠時間が短いと、食欲を抑えるホルモン「レプチン」が減り、食欲を増進するホルモン「グレリン」が増加します。それと同時に、心のバランスを保つ「セロトニン」が不足するため、食欲のブレーキが利かなくなり、アクセル全開の状態になってしまいます。
また、成長ホルモンの分泌も低下します。成長ホルモンは新陳代謝をスムーズに行う作用があるため、不足すると基礎代謝(運動をしなくても、ただ生きているだけで消費するカロリー)も下がり、痩せにくくなります。
さらに、寝不足はいわば体にとっては危機的状態。そのため、いざという時に備えて脂肪を溜め込みやすくなってしまうのです。
これらを避けるためには、寝不足にならないことが大切です。理想の睡眠時間は7~8時間。ハーバード公衆衛生大学院は「7~8時間寝ている人に比べて、少ない睡眠時間の人は、肥満になるリスクが高いというデータが多数ある」と発表しています。
ちなみに、ウィスコンシン大学は、「7・7時間(7時間42分)の睡眠時間が最も太りにくい」と、2004年の論文で報告しています。もっとも、寝すぎても太るという実験データも多数あるため、睡眠不足と寝すぎには気を付けましょう。
寝入りの3時間が大事
もし、毎日忙しくて睡眠時間を7~8時間とれないという方は、少なくとも「寝付いた後の3時間」を大切にしてください。この間は、ノンレム睡眠が訪れやすく、1日に分泌される成長ホルモンの7~8割が分泌されるといわれています。ですから、ソファでうたた寝をして、ハッと気付いて2時間後にベッドに移動するような行動は避けましょう。成長ホルモンの分泌が阻害され、痩せにくくなります。
*本記事は、「3か月で自然に痩せていく仕組み」から抜粋・編集して掲載しています。
著者/野上浩一郎
治療家・ダイエットコーチ・バランス整骨院 中原院長
大学卒業後、IT系企業に就職するも「もっと人と関わる仕事をしたい」と転職。その後、修行時代を経て2015年に神奈川県で整骨院を開業。開業して「痛みと同じくらい肥満に悩む人が多い」と気づき、ダイエット指導を開始。コロナ禍では、コーチングをベースにした90日間のオンライン・ダイエットプログラムを提供し、その参加者のダイエット成功実績は96.6%を誇る。のべ3万人の施術経験と、600人のダイエット指導実績あり。
医師・西井医院院長
2000年、三重大学医学部卒業。三重中央医療センター、松阪厚生病院などを経て、三重県松阪市の医療法人である実家の西井医院を継ぐ。専門は呼吸内科だが、開業後は「地域のかかりつけ医」として検診から高血圧・高脂血症・糖尿病・痛風といった慢性疾患などまで、幅広く診察している。