ついつい食べて過ぎてしまう食欲の秋。これからダイエットしようと考えている人にぜひ読んで欲しい1冊が『医者が教えるダイエット 最強の教科書』だ。「1ヵ月で痩せました!」「考え方が変わった!」と絶賛の声が続々。大きな支持を集めている。著者は、生活習慣病の専門医・牧田善二氏。「食欲をガマンしない」「キツい運動はしない」「お酒を飲んでOK」などダイエットの常識が次々と覆される。本記事では、「ダイエットの疑問や悩み」について、牧田医師に答えてもらった。(取材:中村富美枝)
食べたばかりなのに甘いものが止まらない
質問者:30代女性
――食事が終わったばかりなのに、ついついお菓子や甘い飲み物に手がのびてしまいます。甘いものへの欲求にうちかつためのコツがあれば教えてください。
牧田医師:十分に食事をしたのにもかかわらず、最後に甘いものを食べずにいられない人は、重度の糖質中毒に陥っている可能性があります。
考えてみてください。普通は食事をしてお腹がいっぱいになれば満足するでしょう。
十分に食べたはずなのに、その上に甘いものが欲しくなるのは、胃腸ではなく、脳が甘いものを欲しているからなのです。
糖質を摂取すると、ドーパミンと呼ばれる脳内物質が分泌されて幸せな気分になれるため、脳が甘いものを欲してしまうのです。
「シメ」を食べないと気が済まない人
牧田医師:これは、シメのラーメン、シメの雑炊など炭水化物を欲する状態も同じです。
たとえば、焼き肉屋に行って、ハイボールを飲みながら肉を食べていれば太りません。糖質の摂取量が少なければ、たんぱく質をいくら摂っても太らないからです。
でも「焼き肉には白いご飯がなくちゃ」とか「シメには麺類を食べなくちゃ」という人は、肉をいくら食べてお腹がパンパンでも、脳が満足しないのです。
鍋料理で肉も魚も野菜もいっぱい食べたのに、最後に雑炊やうどんが食べたくてたまらない人もいます。
糖質中毒に侵されていると、十分に食べていても、脳が糖質を欲してしまうのです。
逆に、「最後は肉や魚でシメないと気が済まない」なんていう人はいないでしょう。たんぱく質ではドーパミンが出ないからです。
あなたは、食事のシメにスイーツや炭水化物を食べたいと思いますか?
だとしたら、かなりまずい状況です。
自分の中では、それが「いつもの食事の流れ」になっているのかもしれません。
しかし、それは自分が決めているというよりは、脳が糖質中毒に陥っているから。この中毒を抜け出さない限り、いつまでも糖質を欲してしまうのだと気づいてください。