「自分自身が複数社でインサイドセールスや営業に携わる中で、電話営業に限界を感じていたことが1つのきっかけになりました」
セールステック関連サービスを手掛ける9seconds代表取締役CEOの渡邊将太氏はそう話す。
渡邊氏は2020年に起業するまで、NTTドコモやfreee、Dropboxの日本法人で営業を経験してきた。日本の大企業、急成長中のスタートアップ、外資系のメガベンチャーとそれぞれ毛色は異なるが、どの現場においても感じたのは電話営業の難しさだ。多い時には1日に150件の電話営業をする日もあり「法人営業担当と見込み顧客とのコミュニケーションのタッチポイントがあまりに少なすぎる」と考えるようになったという。
「電話営業は事業を伸ばしていく上で重要ですが、一方で『10年後も同じようなことをしているか』というと、そうはならないだろうと。テクノロジーが電話営業を変革して、もっとスムーズに担当者と見込み顧客がコミュニケーションできるツールが出てくるはずだと思いました」(渡邊氏)
9secondsが現在ベータ版として運営している「Quicker」は、渡邊氏が話すようにBtoBの営業において“担当者と見込み顧客とのコミュニケーションの在り方”を変えようとしているサービスだ。