NEWTのアプリ画面のイメージ
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コンセプトは「かんたん、おトク、えらべる、あんしん」の4つだ。

スマホから3ステップで海外旅行の予約が完了する体験にこだわったほか、手軽に使えるように料金面では最低価格を保証する。商品についてはカジュアルなものからリッチなものまで幅広く扱う予定で、複数の保険プランや専門スタッフによる緊急窓口など安心面に配慮した仕組み作りにも力を入れてきた。

特に篠塚氏は「簡単さ」と「お得さ」をローンチ時点での特徴に挙げる。

「簡単さを1番重視しています。たとえば予約導線に関して既存サービスだと多ければ10ページ以上かかる場合もありますが、3ステップで予約が完了することにこだわりました。それはさまざまな領域が『簡単であること』を突き詰めたプロダクトやサービスによって変革されてきている中で、海外旅行のツアーに関してはイノベーションの停滞を感じていたからです。現時点ではまだ自分たちもやり切れてはいませんが、『簡単さ』を突き詰めるだけでも大きな価値になるのではないかと考えています」(篠塚氏)

世界観としては「Amazonで水を買うくらい簡単に、海外旅行(のツアー)を買えるサービス」を目指していくとのこと。また簡単さに加えて、料金についても現地の事業者や航空会社と連携しながら「金額的にどこよりもお得なツアーを提供することにチャレンジしていく」(篠塚氏)という。

ポイントになるのが「DX」だ。篠塚氏は創業時より「既存の(海外旅行)代理店の業務には効率化できる余地が大きく、そこにデジタルを組み合わせることができればチャンスがある」と話していた。

短期的には自分たちがコストを負担するかたちにはなるものの、長期的にはデジタル化を進めることでコスト上でも有利になるような体制を作りたいという。

NEWTのビジネスモデルは、篠塚氏いわく総合商社などに近く「ホテルや飛行機を仕入れて、(ツアーとしてパッケージ化した上で)それをより高く販売する」モデルだ。いかに安く仕入れてくるかが1つのポイントになり、篠塚氏自身がハワイに1カ月滞在しながら現地の事業者とやりとりを進めてきた。

繁忙期であれば創業直後のスタートアップがいきなり大手事業者と交渉するのは難しいが、この点についてはコロナ禍で稼働率が大幅に下がっていたこともあり、話を聞いてもらえたのだそう。現在はホテルや現地のランドオペレーターなど約50社と連携関係にあり、「(この数は)ハワイだけで言えば十分な数で、うちで取れないパッケージ旅行はないと言えるくらいの状態が作れている」(篠塚氏)という。