猫が好きなものと言えば「ちゅ〜る」。猫を飼っていない人でもその名を知っているほど、いなば食品の「CIAOちゅ〜る」は、猫を惹きつけてやまない商品として知られていた。それほどまでに愛されてきた商品だからこそ、このたびのいなば食品の「ボロ屋ハラスメント」報道は衝撃的だった。愛猫家の落胆と憤りは、実は思いのほか深いのである。
猫様の大好物「ちゅ~る」製造元で
入社辞退続出との衝撃報道
猫の関係者なら誰もが一度はお世話になったことがあるだろう「CIAO(チャオ)ちゅ~る」という猫のおやつがある(犬用もある)。
スティック型の袋を軽く握ってやるとペースト状の中身が先端からニュウーと出てくる。皿に全部出して猫様に「召し上がれ」と供してもいいが、人間がちゅ~るを手に持って小出しにし、先端からどんどん出てくるちゅ~るを猫が舌を一生懸命動かして舐める…というあげ方もある。
その猫様の様子はちゅ~る以外でなかなか見られるものではなく、何より猫様とコミュニケーションを取れている感じが芳しい。
そしてこのちゅ~るは、何か神秘的な、この世のものならざる成分でも入っているのかというくらい、猫様を魅了する。猫様たちの好みは千差万別であり、またその好き嫌いの程度が激しい。自分がおいしくないと思う食べ物はどれだけ空腹だろうと決して食べようとしない筋金入りな生き物であるところの猫様は、しかしちゅ~るだとかなりの確率でほぼ確実にお気に召されて、ちゅ~るへの欲に突き動かされた結果、常軌を逸した挙動を示す猫様も珍しくない。
そのちゅ~るを製造しているいなば食品が、目下大炎上している。
『週刊文春』が最初に記事にした「ボロ家ハラスメント」と呼ばれる報道がその主だった原因であり、これによれば「一般職採用新入社員19人のうち17人が入社辞退」という異例の事態となったそうである。