同世代で共通の趣味・趣向を持ったユーザー同士が匿名でつながり、グループ通話やテキストチャットを通じて交流できる音声SNS「Yay!(イェイ)」。Z世代を中心に登録者数が500万人を超える同サービスが、“既存の大手SNSにはない特徴”を強みにユーザー数を拡大している。
運営元のナナメウエが2020年1月のサービスローンチ時から重視してきたのが「(ユーザーが)素を出せるコミュニティ」を実現することだ。
一部のインフルエンサーが人気を集めるタイプのSNSとは異なり、階層構造を作らず、幅広いユーザーが“承認”を得やすい仕組みを構築。匿名かつフラットなコミュニティによって、「既存のSNSは投稿のハードルが高い」と感じるユーザーでも気軽にコミュニケーションができる場所を提供してきた。
特に10代から20代前半の利用者が多く、24歳以下が約85%を占める。具体的なアクティブユーザー数などは開示されていないものの、ナナメウエ代表取締役の石濵嵩博氏は「デイリーで数十万人が活用するコミュニティに成長してきている」と話す。
中長期的にはメタバース化が加速する時代において、これまで作り上げてきたコミュニティを土台にトークンエコノミーの要素を取り入れる計画だ。トークンを用いてユーザーがサービス運営に関与したり、報酬を受け取ったりできるようなWeb3時代の新たなバーチャルワールドを作っていきたいという。