この仕組みを支えるのが一連のオペレーションをデジタル化するために開発した5つのSaaSだ。物件所有者にとっては大きな負荷なく物件を柔軟に運用でき、空室リスクの解消や収益の向上を見込めるのが特徴。チェックインからチェックアウトまでの工程がオンラインで完結するため、ゲストにとっても面倒な手続きなどがなく利便性に優れる。

コロナ禍で売上の85%を占めていたインバウンド宿泊客が一気に消滅するなど大きな打撃も受けたが、複数の新規事業を立ち上げることによって売上高は2年間で約3倍に成長した。2022年3月には20億円の資金調達も実施しており、StayX事業を中心に事業を拡大させていく計画だ。

連続起業家が創業、海外旅行ツアーのDXに取り組む「令和トラベル」

令和トラベル ロゴ
 

ホテル・旅館の宿泊予約サービス「Relux」を運営するLoco Partnersの創業者で、2020年3月31日まで同社の代表取締役を務めた篠塚孝哉氏。その篠塚氏が“海外旅行”の変革という新たな挑戦に向け、2021年に立ち上げたのが令和トラベルだ。

同社が取り組むのは「海外旅行ツアー」のDX。デジタル技術を活用し、スマホから簡単にお得な海外旅行ツアーを予約できる仕組みの実現を目指している。

令和トラベルでは創業から3ケ月で約22億円を調達し、コロナ禍の逆風の中で地道にプロダクト開発を進めてきた。厚生労働省の「入国後の自宅等待機期間の変更」に関する発表を受け、2022年4月に待望の海外ツアー予約アプリ「NEWT」をローンチ。現在はハワイを対象に300以上のツアーを扱っており、すでに初月から数千万円の手配予約が進み始めているという。

「海外旅行自由化から60年、これほど大きな変革が起きたことはありませんでした。まだまだ混沌とした世の中ではありますが、デジタル技術を駆使して海外旅行を簡単・お得にしていき、誰もが安心してアクセスできる社会を目指します」(篠塚氏)

4月26日に開催するSIGNAL AWARD 2022のオンラインイベントでは、表彰式に加えて、メルカリ創業者・代表の山田進太郎氏らが登壇するセッションなども実施する。イベントへの参加は無料で、Peatixにて参加登録を受け付けている。

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