会員数が10年以上ぶりに減少し、株価が暴落した米ストリーミングサービス「Netflix」。4月19日、今年1~3月期に会員数が約20万人減ったことを発表したところ、同社の株価は一晩で26%も急落した。大幅なユーザー減の背景には、Amazonの「Prime Video」、Disneyの「Disney+」、Appleの「Apple TV+」をはじめとする競合サービスの乱立・躍進。そしてウクライナへの侵攻を続けるロシアからの事業撤退といった理由がある。
既存ユーザーの離脱を防ぎ、新規ユーザーの獲得を急ぐNetflixが新たに注力しているのが、ゲーム事業の「Netflixゲーム」だ。同社では2021年11月より、パズルゲーム「真実の物語」やカードゲーム「カードブラスト」など、合計20タイトル以上のスマホ向けゲームを展開してきた。これらゲームはApp StoreならびにGoogle Playでダウンロードできる。アプリ内課金はなく、広告も表示されないが、プレーするにはNetflix会員であることが条件となる。
リリースから約7カ月。これまでNetflixゲームの明暗はベールに包まれてきたが、実はダウンロード数を順調に伸ばしていることが新たな調査から分かった。米調査会社・Sensor Towerによると、Netflixが展開するゲームの累計ダウンロード数は6月2日までに1300万件を突破したという。中でも人気を集めているのが、Netflixで独占配信する人気ドラマ『ストレンジャー・シングス』を題材としたゲーム「ストレンジャー・シングス: 1984」だ。
ストレンジャー・シングス: 1984は、ストレンジャー・シングスに登場するキャラクターを操作し、謎を解きながらストーリーを進めるアドベンチャーゲーム。累計ダウンロード数は約200万件だとSensor Towerが明かした。
ストレンジャー・シングス: 1984のリリースは昨年11月だが、ドラマ版のシーズン4の配信が5月27日に始まったことで、再度脚光を浴びた。5月27日〜6月2日までの1週間で約11万5000件のダウンロードを記録し、前週(5月20〜26日)の約4万4000件から約2.6倍にまで増加したという。