LP出資者がファンドのコミュニティにも参加
ファンドに賛同し、LP出資を行う起業家・経営陣らは、HIRAC FUANDの起業家コミュニティ形成にも協力する。顔ぶれの一部が紹介されているが、メルカリ取締役President 会長の小泉文明氏、ラクスル代表取締役社長CEOの松本恭攝氏、BASE代表取締役CEOの鶴岡裕太氏、エンジェル投資家の有安伸宏氏や千葉道場ファンド代表パートナーの千葉功太郎氏などが並ぶ。
金坂氏は「日本のスタートアップコミュニティはこの5〜10年で大きくなってきていると思うが、アメリカなどに比べればまだまだ発展途上。我々は日本のスタートアップコミュニティが大きくなる一助として、力となればと思っています」と語る。
コミュニティには、上記LP出資者のほか、シード・アーリーステージの起業家やVC、スタートアップ人材などが参加。勉強会や合宿、ミートアップなどのイベントを起業家向けに定期的に開催していく予定だ。
「ほかにもLPとして参画していただいているアントレプレナーの方々から、アイデアをいただいています。どうすれば日本のDXはもっと進むのか、スタートアップにチャレンジする人を増やすにはどうすればいいのか。そういった議論の中から出てくるアイデアを、HIRAC FUNDを通じて形にして、日本のスタートアップエコシステムをより大きくしていけるよう挑戦していきたいと思います」(金坂氏)
1000社超のIPOを支援したジャフコと業務提携
HIRAC FUNDからスタートアップへの支援内容について、金坂氏は「スタートアップには、いろんなことが起こり、起業家はいろいろな悩みに直面する。スタートアップが成長する中で出てくる課題に対して、あらゆる点でソリューションを提供すべく、マネーフォワードグループから必要なメンバーを集めた」と話す。
HIRAC FUNDのチームには、マネーフォワードグループ内で人事、営業、広報、R&D領域の責任者を務めてきたメンバーが参画し、スタートアップをハンズオンで支援する体制が取られている。
またジャフコとの提携では、ジャフコからHIRAC FUNDへのLP出資のほか、ファンド運営に関するノウハウの提供、HIRAC FUNDとジャフコによる協調投資の検討、投資先支援リソースの相互提供や共同メニューの開発を行い、志高い起業家のサポートを行っていくという。
ジャフコは、マネーフォワード創業2年目の2013年、社員15人体制の時点で5億円のを出資を実施したVCだ。その後もIPOまで、資金だけでなく営業や事業提携、金融機関の紹介など、さまざまな形で支援してきた。今回、HIRAC FUNDのスタートアップへのノウハウ継承やコミュニティ構築の考え方に共感し、業務提携に至ったという。