「なんであの人が、出世したの?」
そう感じたことはないだろうか。多くの人は、「仕事で結果を出した人が出世する」と考える。しかし、現実はそう単純ではない。「評価は仕事の結果がすべてではない」。そう語るのは、これまでに800社以上、のべ17万人の「働き方」を支援してきた越川慎司氏。17万人を対象に「周りより出世が早い人」の生態を調査したところ、「意外すぎる真実」が見えてきたと言う。
その特徴をまとめた書籍『会社から期待されている人の習慣115』が発売。主観や感情論をいっさい排除し、「大規模統計データ」に基づいて評価と行動の関係を科学的に証明した。「こんなことまでしてたの!?」と驚きの声が多数届いている同書から、「なぜか評価されている人の特徴」を紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
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「自分の仕事じゃない」と言って雑務を避ける人
プリンターのトナーが切れている。
会議室の片づけが残っている。
備品が足りない。
そんな場面で、「誰かがやるだろう」と通り過ぎる人は多い。
多くの人にとって、こうしたことは面倒な雑務である。
忙しいときほど、自分の仕事を優先したくなるのは当然だ。
815社17万人を分析し、「評価につながる習慣」を解明した書籍『会社から期待されている人の習慣115』でも、次のように書かれている。
そんなとき、多くの人は「誰かがやってくれるだろう」と放置して、他人任せにしがちです。
――『会社から期待されている人の習慣115』より引用
しかし、その小さな判断が、職場での評価を大きく分けている。
同書では、続けてこうも書かれている。
数分の作業にすぎませんが、それを人任せにする姿勢が、意外にも大きな評価ダウンにつながっているのです。
――『会社から期待されている人の習慣115』より引用
出世が早い人の89%が雑務を率先して引き受けている
一方で、周りより出世の早い「期待されている人たち」は、こうした場面でまったく違う行動を取っている。
同書では、その共通点として下記が示されている。
――『会社から期待されている人の習慣115』より引用
彼らは、雑務を「損な仕事」とは考えていない。
むしろ、そうした小さな行動こそが、信頼を積み上げる機会だと理解しているのである。
目立つ成果ではない。
誰かが見ているとも限らない。
それでも、そこに人としての人間性が表れると考えている。
会社の「インフラ」を支えている人との関係性ができる
では、なぜ期待されている人たちは、そこまで雑務を大切にするのか。
同書では、その理由について次のように指摘されている。
会社のインフラや業務の土台を陰で支えている彼らに、「現場でサポートしている人」「自分たちの苦労をわかってくれる人」として信頼されることで、何か相談事やトラブルがあったときに協力してもらえる関係性を築いているのです。
――『会社から期待されている人の習慣115』より引用
雑務とは、ただの作業ではない。
会社を支えている人たちとの接点であり、信頼をつくる場なのである。
さらに、困っている人を助ける行動には、「次は自分が返そう」と思わせる返報性の原理も働く。
つまり、小さな奉仕が、あとで大きな協力となって返ってくる。
だからこそ、誰もやりたがらないことを自分から引き受ける人は信頼され、会社から期待されるのだ。
(本稿は、『会社から期待されている人の習慣115』の内容を引用して作成した記事です。書籍では「評価と信頼を得ている人たちの共通点」を多数紹介しています)









