これらの原因によるミスマッチは、その道のプロの助けを借りられれば防げることも多いのではないか。Pro-Checkはそんな考えから生まれたサービスだ。
「採用が上手くいっている企業では技術顧問やVCの担当者など、自社に関係するプロフェッショナルの助けを借りながら候補者の見極めをしているところもあります。ただ、みんながみんな同じようなアプローチができるわけではありません。ミスマッチを防ぐ仕組みとしてリファレンスチェックサービスなども広がってきてはいますが、それだけでは『その人が本当にこのポジションで活躍できるのか』を見極めるのは難しい。そこはプロの人に見てもらうのが1番良いのではないかと考え、Pro-Checkを作りました」(市川氏)
Professional Studioの取締役を務める多治川友之氏が支援先のCFO面談を代行する様子も見ていたので、ニーズが大きいと感じていたそう。またXTechグループとして複数のスタートアップを立ち上げ・M&Aしてきた経験から幹部採用に関する知見も溜まってきており、そのノウハウを活かせるのも大きな強みになるという。
目指すのは「候補者の見極めが全て完結する」プロダクト
Professional Studioは2020年4月の設立。代表の市川氏は東京大学卒業後にRettyへ新卒1号社員として入社。その後ボストン・コンサルティング・グループを経て2020年1月にXTechへジョインした。
Professional Studioでは「スタートアップ幹部人材輩出のエコシステムを創る」をミッションに掲げ、9月から自社でもスタートアップ企業と幹部候補人材をマッチングする人材紹介事業をスタート。現在はこれにPro-Checkを加えた2つのサービスを軸にしている。
特にPro-Checkに関しては今後機能を拡張させるとともに、テクノロジーの活用も進めていく計画。ゆくゆくは「Pro-Checkがあれば候補者の見極めが全て完結する状態」を目指すという。
「現在のスキルやコンピテンシーのチェックに加えて、リファレンスチェックやストレスチェックなどもできるようにしたいと考えています。それらのサービスを月額定額で、ニーズに合わせて必要なものを組み合わて使える仕組みを作ることで、幹部人材の採用におけるミスマッチをなくしていくのが目標です」(市川氏)