山田氏は大阪大学電子情報工学科に在学中の学生起業家だ。中高生の頃にはロボット部で活動し、世界大会で2位になった経験もある。大学では人工知能領域の研究室に所属。2019年4月にTAFDATAを立ち上げ、今回の実証実験に先がけてディープコアから資金調達も実施している。

 

Tennis Laboで活用されている主な技術
Tennis Laboで活用されている主な技術

冒頭で触れた通り、共同で実証実験に取り組むノアインドアステージでは国内外でテニススクールを運営。管理本部主任の前田元氏は「(Tennis Laboを用いて)個々に合わせた指導をすることで、新入社員のコーチであったとしても質の高いレッスンが提供できるようにコーチングレベルの底上げに繋げたい」と実証実験の狙いについて説明する。

「テニスという種目は“観るスポーツ”という観点ではビデオ判定などの面で先進的なテクノロジーが活用されるようになってきていますが、“するスポーツ”という観点ではまだまだテクノロジーが入ってきていないと思っています。(テクノロジーを積極的に取り入れていくことで)テニスを楽しんでいる顧客たちに目新しいサービスを提供し、テニスへの関心をさらに高めてもらえるような取り組みにしていきたいです」(前田氏)

「データを蓄積していくことでAIもさらに賢くなり、指導の質も上がります。その結果としてテニススクール、そこで働くテニスコーチ、スクールに通う生徒それぞれにとって良いサービスを提供していきたいと考えているので、まずは今回の実証実験をその第一歩にしていきます」(山田氏)