いよいよ新NISAが導入されたが、何か投資をしたいのに最初の一歩が踏み出せないという人も多いだろう。そんな人たちに話題なのが、「金銭的自立を目指す全ての人が読むべき」「『金持ち父さん 貧乏父さん』以来の衝撃の書!」と絶賛されている全米ベストセラー『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』だ。本稿では、本書の内容を一部抜粋・編集しながら、投資について考えてみよう。

個人投資家を「焼き尽くす」たった1つの投資哲学Photo: Adobe Stock

個人投資家を“焼き尽くしてしまう”
投資哲学に気をつけろ

 個別株投資に反対しているのは私だけではない。
 著名な投資ライターのビル・バーンスタインもこう述べている。

「個別株投資の危険性を理解するには、金融の基礎や経済論文の読み方を学ぶのが一番だ。それができないなら、自分の資産の5%や10%を個別株に投資し、月間リターンや年間リターンを細かく計算し、『インデックスファンドを買った場合よりよい成績を上げられたか?』と自問することだ」

 自分の成績をインデックスファンドと比較したくないかもしれないが、趣味で投資をしているわけでないなら、必ずやらなければならない。

 なお、私は個別株投資には反対だが、銘柄選択者の存在そのものを否定しているわけではない。この違いには大きな意味がある。

 目利きであるプロの銘柄選択者は、価値あるサービスを適切な料金で市場に提供している。だが、個別株投資は、多くの個人投資家を焼き尽くしてしまう投資哲学だ。

インデックス投資は単純なので、
ほったらかし

 私はダレンのような友人や身内が、大きな損失を出してきたのを見てきた。あなたにも同じ失敗をしてほしくない。

 もちろん、いくら私がそう言っても、個別株投資をやめない人もいるだろう。それはそれでいい。誰かが個別企業を分析し、それに投資していかなければ株式市場は成り立たない。

 だが、もしあなたが迷っているなら、私の意見に耳を澄ましてほしい。

 これほど運の要素が大きなゲームを続けてはいけない。人生はただでさえ運に左右されているのだから。

 個別株を購入する際の感情的、経済的、存在論的なコストを考慮すると、私がインデックスファンドやETFに投資する理由がわかってもらえたかと思う。

 インデックス投資は単純なので、ほったらかしにできる。
 個別株投資のように頻繁に株価を気にする必要がないため、他の重要なことに集中できるようになる。

(本稿は、『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』の一部を抜粋・編集して構成したものです)