マネー本100冊読んでわかった「お金の増やし方」1位はそりゃそうだ!と納得の内容だった100冊のベストセラーのマネー本から読み解いた、お金を増やすためにもっとも重要なポイントとは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

貯蓄や投資などお金の基本を学びたいと考えたとき、マネー本を手に取る人も多いだろう。しかし、数多あるマネー本のなかから自分にとってベストなものを選ぶのは難しい。近年人気の「ベストセラー100冊」シリーズを手掛けるふたりの著者が100冊のマネー本を精読し、その共通点を分析すると、お金のプロが認める「ルール」が見えてきたという。それらを多い順にランキングしたところ、第1位に選ばれた“お金を増やす重要なポイント”とは? 本稿は、藤吉豊氏と小川真理子氏 共著『「お金の増やし方のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(日経BP)の一部を抜粋・編集したものです。

お金のプロたちには
独自のノウハウがある

 ひと口に「お金の増やし方」といっても、「投資でお金を増やす」「節約して出費を抑える」「年金や税金のしくみを理解する」「億万長者の習慣を紹介する」「老後資金の確保のしかたを指南する」「経済指標を読み解く」など、切り口は多岐にわたります。

 筆者の藤吉豊と小川真理子がこれまでに手掛けた「100冊シリーズ」(『「○○のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』シリーズ。既刊は、文章術・話し方・勉強法)の中で、本稿で取り上げた「お金の増やし方」は、もっとも間口(まぐち)の広いテーマでした。それでも、名著100冊を精読した結果、わかったことがあります。

 それは、「お金のプロたちの考え方には共通点があり、プロの多くが認めるお金の『増やし方』『貯め方』『使い方』(=共通のノウハウ)がある」ことです。本書では、その共通のノウハウの一部を紹介します。ここでは、お金の本の著者の多くが「大切だ」と考えている共通のノウハウを集めるために、次のような手順を踏みました。

(1)「お金」をテーマにした本を「100冊」購入
 株式投資、NISA、iDeCo、家計管理、税金、年金、老後資金、住宅ローン、不動産、暗号資産など「お金」を扱ったベストセラー、ロングセラーを購入。

(2)どの本に、どんなノウハウが書かれているのかを洗い出す
 本を精読し、「これは大切」と書かれているコツを見つける。

(3)共通のノウハウをリスト化する
 洗い出したノウハウを「似た内容」ごとにまとめる。そのノウハウが掲載されていた本の「冊数」を数える。たとえば、
・「投資のリスクを減らす方法」について書いてあったのは、○冊
・「投資信託の選び方」について書いてあったのは、○冊
・「iDeCoのメリット、デメリット」について書いてあったのは、○冊……など。

(4)ノウハウをランキング化する
 ノウハウを「掲載されていた本の冊数」によって順位付けする。

 以上の基準をもとに、書かれているポイントを多い順にランキングしました。次のページでは1位に選ばれた大事なポイントについて紹介します。