顔を覆う女性写真はイメージです Photo:PIXTA

物価高も進んでいて、実質賃金は目減りするばかり…。そこで、さまざまな商品・サービスの値上がりが続き、工夫を凝らしながら日々暮らしている生活者のお金にまつわる実態が全国3021人のアンケートデータから見えてきました。今回は「支出が増えたもの」ランキングと、「節約疲れ」の詳細をお伝えします。(インテージ 生活者研究センター センター長 田中宏昌)

>>前編より続く

値上がりしているけど余暇を満喫したい…

 2023年11月に全国の15~79歳、3021人を対象に実施したアンケートを実施したところ、37%の人が「支出が増えた」と回答しており、「支出が減った(17%)」を大きく上回っていました。多くの年代で3~4割の人が支出が「増えた」との実感を持っているようです。(参照:『“安いもの探し”はもう限界!値上げで「節約疲れ」の実態が明らかに【3021人調査】』

 そこで支出増の要因を尋ねたところ、「食費の値上がり」が男女あるいは年代を問わずトップとなっていました。また、「日用品」や「光熱費やガソリン代」なども上位にランクインしていました。さまざまな商品・サービスにおいて繰り返される値上がりが家計のやりくりを一層難しくさせている様子が浮かんできます。

 また、コロナ禍が収まり、外出や外食といった余暇活動の復活もまた支出増につながっているようです。私自身も新型コロナの第5類への分類移行後、外出することも増え、飲食店での食事機会が増えましたが、同じお店に足を運んだ際に値上がりを強く感じています。