2023年度は企業の84.8%が賃上げを行った(予定を含む)とのことです(東京商工リサーチ調べ)。しかし、物価高も進んでいて、実質賃金は目減りするばかり…。そこで、さまざまな商品・サービスの値上がりが続き、工夫を凝らしながら日々暮らしている生活者のお金にまつわる実感を全国3021人のアンケートデータから眺めてみましょう。(インテージ 生活者研究センター センター長 田中宏昌)
果たして「収入」は増えたのか?
2023年11月に全国の15~79歳、3021人を対象に実施したアンケートによると、何らかの収入がある人の中で22%の方が「今年、収入が増えた」と回答していました。一方で、「減った」は15%となっており、増えた人が減った人を上回る結果となりました。性年代別に見てみると、男女共に10~30代において「増えた」と感じている人が多いようです。
しかし、収入が増えた=生活が豊かになったとは言い切れないのが、今の日本の現状でしょう。また、長引く物価高もあり「節約」をする人が増えていますが、節約生活にある傾向が見えてきました。