ジョー・バイデン米大統領とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、ガザでの紛争を話し合うために十数回の電話会談を行ってきた。その際、耳を澄ませていた人物がいる。カマラ・ハリス米副大統領だ。民主党内に生じているイスラエル支持の強硬派と紛争へのバイデン政権の対応を厳しく批判する複数のグループとの間の溝を埋めようとする有力政治家の一人として、ハリス氏は政府高官らと私的なやり取りをする中で存在感を増している。この件に詳しい複数の関係者が明らかにした。これら関係者によると、ハリス氏は、ホワイトハウスがパレスチナ人へのより強い共感を明確に表明し、紛争後のガザをどうするかに関する計画に焦点を合わせるよう求めている。この姿勢はハリス氏の公式発言にも見て取れる。その最たるものは、同氏が国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)の首脳級会合に参加するためアラブ首長国連邦(UAE)のドバイを駆け足で訪問した際、「イスラエルは罪のない民間人を守るために、より多くのことをしなければならない」と述べたことだ。
ガザ巡る米民主党の分断、ハリス氏が架け橋に
パレスチナ人にもっと共感を示すよう政府に促す
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