事実、always LUNCHの人気店と、飲食店のネット上の評価には、相関関係はまったくないのだという。

「サブスクが飲食業界に導入されることで、既存の評価をリセットする効果も期待できると思っています。たとえオープンしたばかりのお店でも、評価やPR力に左右されず、対等に戦うことができる。サブスクリプションが浸透することで、今より公平でフラットな競争が生まれるんじゃないかと思っています」(鶴岡氏)

 鶴岡氏がサブスクで実現したい目標は、ランチだけではないと言う。

「飲食だけではなく、人間が生きていくために必要な衣食住の全て定額でサポートしていきたい。豊かな生活を今より安価に提供出来るようにすることで、人間の可能性の拡張を最大限サポートしていきたいんです。まずは、always LUNCHをたくさんのエリアに展開して、ランチの体験を変えていけたらと思っています」(鶴岡氏)

 定額の料金を支払い、決められた選択肢の中からコンテンツを無制限に楽しめるのがサブスクリプションだ。しかし、サブスクリプションがリアルな生活とひもづくことで、それ以上の価値も生み出されている。

 多くのユーザーがサブスクリプションを利用することによって、同じ選択肢の中から行動を決定する未来がやってくるのかもしれない。それは、同一の思考や人間を生み出されるのか。それとも、時間・経済的な余裕を創造し、可能性が拡張された人間を生み出されるのか。サブスクリプションサービスの未来には、期待が高まるばかりだ。