always LUNCHを利用することで最も変化するのがランチの“価格”だろう。これまで、ランチの相場はファストフードであっても400~600円前後だった。だが、このサービスを週5日利用すれば、一般的なランチを300円前後で楽しむことができる。もちろんサービスを利用できる頻度は人によるが、使い方次第では、ファストフードよりも格段に安くなる計算だ。
このサービスのメリットは価格だけだけではない。サービス提供エリアごとに数十軒の店舗から好みの飲食店を選んで利用ができる。 “点”ではなく“面”で、幅広い選択肢を提供している点もうれしい。
サブスク導入で売り上げ180%増の飲食店も
積極的に利用できるユーザーにとってはありがたいサービスだが、一方で導入飲食店には、どのようなインパクトがあるのだろうか。
その答えの前にまずはalways LUNCHのサービスの仕組みを説明する。提携する飲食店は、always LUNCHで提供するメニューと還元額(1メニューを提供するごとにイジゲンから支払われる金額。一律で設定されており、店舗によっては金額に合わせてalways LUNCH限定のランチを提供するケースもある)を決め、always LUNCHのサイト上に掲載する。ユーザーがサービスを通じてメニューを注文すれば、その件数分だけ、飲食店に売り上げが還元される。この仕組みによって、飲食店に負担なく、新たなお客さんと利益の提供を実現している。
鶴岡氏は、always LUNCHを飲食店向け集客メディアと比較して、その導入メリットを語る。
このサービスの特徴は、掲載コストがゼロであること。にもかかわらず、すでに大手集客媒体の約6倍の集客数を記録した事例も生まれているという。サービス導入前後の売り上げを比較すると、提携するすべての飲食店で増加している。最大で売り上げが180%増になった店舗も現れた。
always LUNCHの導入によって飲食店が成長した理由は何か。鶴岡氏は、飲食店が持つ本来の価値が、サブスク化によって顕在化したからではないかと推測する。
コミュニケーションこそが飲食店の強みだった
「いま、グーグルで『渋谷 ランチ』と検索をすると、5500万件もの情報がヒットします。(その膨大な検索結果から)せっかくお店を選んでも、今度はそのお店のメニューの中での選択が待っている。(膨大すぎて)選択ができなくなっている今の時代だからこそ、直感的に何を食べたいかで決められるサブスクリプションの価値は大きいのだと思います」