欧州の中央銀行は、2024年は利下げの年になるというコンセンサスの高まりを押し戻したいと考えている。しかし、いずれにせよ、そうしたコンセンサスに飲み込まれるかもしれない。投資家は欧州中央銀行(ECB)と英イングランド銀行(中央銀行)がいずれも14日に政策金利を据え置くと予想していた。この点では、両行とも期待を裏切らなかった。しかし両行が発したメッセージは、米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長が前日に発したメッセージとは全くトーンが異なっていた。FRBが公然と方針転換し、来年に複数回の利下げを行うと示唆したことで、株式市場が楽観ムードに包まれたのに対し、ECBとイングランド銀行は「(政策金利を)より高く、より長く(維持する)」というシナリオに固執している。