一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った新NISA入門

2024年から新NISAがいよいよスタート!投資をこれから始める初心者にオススメなのが、「つみたて投資枠」の利用です。一度設定すれば積立が自動で続くので楽ちん。まとまったお金がなくても、すぐに始められるメリットもあります。『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った新NISA入門』から「積立投資」の仕組みを解説。仕組みを理解して、少額からでも新NISAを始めましょう!

毎月コツコツは定期預金と同じ!
ただし爆発的に資産が増える可能性が

 新NISAには、投資信託に毎月や毎日の定期的に同じ額を投資していく積立投資専用の「つみたて投資枠」と、株や投資信託を自由に売り買いできる「成長投資枠」があり、併用も可能です。

 では、最初に、「積立投資」がどういうものか、説明しましょう。

 給料から毎月一定額を預金する、積立「預金」をしている人は多いはず。積立預金は、元本割れがなく、積立てた額がそのまま資産になります。金利が高ければ金利分増えますが、今は低金利なのでほとんど増えないですよね。

 これに対して、積立「投資」は、株や債券など、その時々で価格が変わる商品に一定額ずつ投資します。途中で元本を割って損をする状態になることもあるのが預金との違い。でも、将来的に上昇する投資先を選べば、積立てた額以上に、資産が増えるのがメリットです。長期で続けるほど元本割れのリスクが減るといわれています。

 次に、同じ投資でも、一度にまとまったお金を投資するのと、積立投資はどう違うのでしょうか。

 一度に資金を投入する投資は、価格が低いところで買って、高いところで売ると儲かります。だから、売買タイミングがとても重要。もちろん、どんぴしゃで価格が低いところで買うことができれば大きな儲けが得られます。ただ、プロでも予測が難しい買い時を、初心者が計るのはとても難しいのが問題です。

高値掴みも大底の投げ売りも回避!
小分けに機械的に買えば勝率アップ!

 定期的に一定額を買っていく積立投資の場合、その都度買う価格が異なります。価格が高くなったところで買うこともあるし、安くなったところで買うこともあります。

 そして、「安くなったところでいっぱい買える」ことが強みです。一定額を定期的に買付けることで、買付価格が上下するリスクを低減することができるのです。これをドルコスト平均法といいます。

 たとえば、入荷の値段が変わるコーヒー豆を月1回3000円分購入するとします(下図参照)。

 1カ月めに1袋あたり1600円のコーヒー豆を3000円分購入した場合、購入できる数は1.875袋。その後価格が下がり、4カ月めは1袋1000円になったため、3袋購入できました。

 こうして7カ月のトータルで買えた数は約14.6袋となり、購入した総額は3000円×7カ月で2万1000円。2万1000円÷14.6袋=1袋あたり約1440円で買えたことに。高値づかみのリスクを減らしてくれるのが積立投資のメリットなのです。

 一方で、積立投資のデメリットは、上昇し続ける場合、最初に一括で買った場合のほうが積立投資よりも大きな利益が出るということ。ただし、いつが底値か当てるのは難しく、投資先の価格は上げ下げするもの。投資はギャンブルではありません。着実に積立投資してリスクを抑えながら投資することをオススメします。

※本稿は、ダイヤモンド・ザイ編集部編『一番売れてる月刊マネー誌ZAiが作った新NISA入門』(ダイヤモンド社)から再構成したものです。