日本人の英語熱は明治維新の頃から高まり続ける一方、英語学習を「つらい」と感じる人はいまだ多いです。そういった無邪気な学習者たちに笑顔を取り戻してもらうべく、仕事ができない社員や、愛社精神の低い社員、窓際族などによる非エリート風の言い訳や失敗をまとめた書籍『ろくでもない英語の言い訳300』が刊行されました。タイトルに偽りなく、ろくでもある社会人の皆さまからは見向きもされていない様子ですが、そんなハイスペックな方々の英語学習は他の参考書にお任せして、息抜きをモットーとされている方々に、本書の例文をよりいっそう活用する方法についてご説明させていただきます。

ろくでもない英語の言い訳300Photo: Adobe Stock

「残りの寿命と引き換えに、あと5分だけ寝かせて」
“Just let me sleep for five more minutes in exchange for the rest of my lifespan.”

 ダメ人間の朝は遅い。わずか5分ですが、1秒でも布団の中に入っていたい人間にとって、朝の5分とは永遠に近い長さです。寝坊や遅刻と隣合わせの緊張感のない生活を送られている方には必須の例文といえます。さて、この例文の「残りの寿命と引き換えに」 “in exchange for the rest of my lifespan”は、さまざまなシチュエーションで応用可能です。

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「残りの寿命と引き換えに、1万円貸して」
“Lend me 10,000 yen in exchange for the rest of my lifespan.”

 お金の無心に。
 残りの寿命と引き換えるにしては少々割に合わない金額とお思いの方は、自己評価に合わせて金額を変更してください。土下座や一生のお願いなどをひと通り試された方はぜひ。

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「残りの寿命と引き換えに、結婚してくれる?」
“Will you marry me in exchange for the rest of my lifespan?”

 プロポーズの決め台詞に。
「残りの寿命」の部分が「残りの人生を共にする」ことを暗に示していて、わりとおしゃれな言い回しかもしれません。

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「残りの寿命と引き換えに、減刑してください」
“Please reduce the sentence in exchange for the rest of my lifespan.”

 情状酌量に。
 裁判官の心象を著しく悪化させる可能性もありますので、犯した罪の重さや、法廷の雰囲気を慎重に見極めて実施しましょう。

 人間いつ死ぬかなんて誰もわかりません。残りの寿命をどんどん担保にして、ハイレベルなクオリティ・オブ・ライフを送ってみてはいかがでしょうか?

(本稿は、『ろくでもない英語の言い訳300』の著者、中山氏による書き下ろし記事です)