爪の状態で分かる全身の病気、横筋が入るのは何のサイン?自己流の爪切りが、病気を招くこともある  (写真はイメージです) Photo:PIXTA

毎日目に入っているはずの自分の爪。しかし、その爪が健康かどうかを頻繁にチェックしている人はどのくらいいるでしょうか。加齢とともに爪も老化して、さまざまな病気にかかりやすくなります。さらに、全身の病気が爪に悪影響を与えることも。いい状態の爪とはどんな爪か、毎日の手入れ法、そして病気について、専門医に聞きました。(取材・文/日本化粧品検定協認定コスメライター 松本真奈)

健康な爪とは、どんな爪?

 光伸メディカルクリニック院長の中村光伸先生によると「良い状態の爪とは、軽くカーブしていてしっかり厚さがあり、割れていたり欠けていたり、縦筋が入っていたりしない。色は薄いピンク色で、爪の先端の白くなっている部分(エッジ)の周辺に隙間がなく、段差もない状態」とのこと。

 割れ、欠け、縦筋、色の変化が起こる主な原因は加齢によるものです。乾燥や栄養不足が原因で現れることもあります。なぜ、加齢によって爪の変化が起こりやすくなるのでしょうか。

「年齢とともにどんどん爪が薄くなってくるからです。爪を作るもととなる細胞の集合体である爪母(そうぼ)の機能が落ちることが原因で薄くなります。それにより、爪が薄くなり、乾燥しやすくなってしまいます。乾燥しやすくなると爪が弱くなり、形が変わって欠けやすくなったり、縦筋が入ったりします」

「爪母」に栄養がしっかりと行き届いていないと、健康的で丈夫な爪が育ちにくくなってしまいます。

 加えて、乾燥すると爪の周囲の皮膚も乾きやすくなるので、乾燥しやすい季節は特に割れやすくなったり、欠けやすくなったり、縦筋が入りやすくなります。日頃から爪のケアをしておくことが、爪トラブルの予防には大切です。