12月26日放送のNHK「あさイチ」でも話題!金融機関や自治体からの書類、郵便物、クーポン、子どもが持ち帰るプリント類……。忙しく暮らしていると、気が付けば「紙」が、たまっていませんか?「紙」はとりあえず取っておくと、「肝心な時に出てこない」「いつの間にか期限が切れていた」「大事な書類を失くして、お金や信頼を失くす」などの悲劇が起こります。実は、人生により大きな影響を与えるのは「モノ」よりも「紙」の片づけなのです。「紙」に特化した片づけ方法を書き、話題を呼んでいる片づけアドバイザー・石阪京子先生の最新刊「人生が変わる 紙片づけ!」から、よくある質問にお答えします。
今のうちに財産にかかわることを確認して
先日、片づけレッスンを受けた生徒さんは、お父様が5年間確定申告をしていなくて、税務署から連絡が来たそうです。でも、お父様が認知症になってしまって、聞いてもまったくわからない。整理もされていないので、必要な書類を発掘することもできず、とにかく大変だと嘆いていらっしゃいました。
ですから親御さんが元気なうちに、まず、どこの銀行に預金口座があるかを聞いて、パスワードも確認しておいてください。あとは、財産に関わる書類は、何がどこにあるのか。お墓の使用権なども聞いておきます。
親御さんがパソコンやスマホを使っているなら、そのパスワードも聞いておいたほうがいいですね。そこで株をやっていたり、大事な情報が残されていることがありますから。
とはいえ、こういう話は、なかなか親御さんに切り出しにくいと思います。
話すきっかけとして「相続で後々すごい困ったというニュースを見た」とか、「財産をだまし取られた人がいる」とか、何か事例を伝えたら、親御さんも絶対気になっているはずなので、話を聞いてくれるのではないかと思います。
親御さん自身が、どんな財産を保有しているかを把握していない場合は、一緒に片づけてあげるしかありません。本書で紹介している「紙片づけ」の手順を踏んで、少なくとも「マネーボックス」は完成させましょう。
ただ、年配の方の場合は、独自の長年のやり方がある場合もあります。今更、新しいことをやりましょうというのは難しいこともあるので、そこは人によります。ちゃんとやっていらっしゃるなら、それを尊重してあげてください。
*本記事は、石阪京子著「人生が変わる 紙片づけ!」の中から、抜粋・編集したものです。