ロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏が生きており、辺境の地の監獄に移送されていたという知らせは、今年残された勇気が湧く朗報である。ウラジーミル・プーチン大統領の圧政を批判する主要な政敵であるナワリヌイ氏は、同氏の陣営によると、何の発表もないまま、北極圏の辺境の地、ヤマロ・ネネツ自治管区のポーラー・ウルフ(北極オオカミ)と呼ばれる刑務所に移送されていた。この極寒の隔絶された地域は、プーチン政権下の強制収容所のうち最も過酷な条件の施設の幾つかが存在する場所として知られている。ナワリヌイ氏を隔絶する必要があったのは、ロシアの大統領選挙が来年3月17日に予定されているためだ。不正操作が横行する政治システムの下では、プーチン氏が選挙で敗北する可能性はない。しかし、ナワリヌイ氏が姿を消す前、同氏とその陣営は、プーチン氏の人気がロシア政府の主張する水準よりずっと低いことを暴き出す運動を展開していた。