Al-Aly氏は「この研究で得られた最も重要な知見は、COVID-19とインフルエンザはいずれも長期にわたる健康問題につながるということだ。また、長期的な健康の損失の大きさが感染の初期段階の問題を上回るというのは、大きな気付きだった」と説明している。
Al-Aly氏はまた、「明らかな例外は、インフルエンザはCOVID-19よりも、呼吸器系により大きなリスクをもたらすという点だった。これは、過去100年にわたる通説通り、インフルエンザは呼吸器系ウイルスそのものであることを示している。
一方で新型コロナウイルスは呼吸器系だけでなく、さまざまな臓器系にも影響を与え、心臓や脳、腎臓などの臓器に関連した致死的あるいは重篤な症状を引き起こす可能性がある。こうした面からCOVID-19はインフルエンザよりも手ごわく、広範囲に影響を与える感染症であると考えられる」と付け加えている。
死亡や障害が起こるのは
感染後数カ月経ってから
なお、Al-Aly氏は、「5年前であればlong Fluが存在する可能性について調べようとは思わなかった。われわれがCOVID-19から得た大きな教訓の一つが、当初は短期間の症状しかもたらさないと考えられていた感染症が、慢性疾患を引き起こすこともあるということだ」と話す。
同氏によると、いずれの感染症においても、死亡や障害の半数以上が、感染後30日以内ではなく、感染から数カ月の間に発生していたという。これは、いずれの感染症も短期的な健康上の問題にはとどまらないことを示していると同氏は指摘する。
その上で、「COVID-19やインフルエンザを急性疾患として捉えると、これらの疾患が健康に及ぼす長期的な影響を見逃してしまう。われわれは、これらの疾患では罹患後に後遺症が生じ得るという現実を直視し、ウイルス感染症を軽視せず、これらが慢性疾患の大きな要因であることを認識する必要がある」と強調している。(HealthDay News 2023年12月15日)
https://www.healthday.com/health-news/infectious-disease/long-flu-joins-long-covid-as-new-diagnosis
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