「親友がいないことに悩んでいませんか?」
そう語るのは、これまでネット上で若者を中心に1万人以上の悩みを解決してきた精神科医・いっちー氏だ。「モヤモヤがなくなった」「イライラの対処法がわかった」など、感情のコントロール方法をまとめた『頭んなか「メンヘラなとき」があります。』では、どうすればめんどくさい自分を変えられるかを詳しく説明している。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、考え方次第でラクになれる方法を解説する。(構成/種岡 健)

「親友がいません…」→精神科医が教える“いいアドバイス”とは?Photo: Adobe Stock

本音を話せる人はいる?

 あなたには、「親友」と呼べる人がいるでしょうか。

 自分では親友と思っていても、相手がそう思っていないこともあるかもしれません。

 そう考えると、その友達に本音を話すことにも不安を感じてしまいますよね。

 どうすればいいでしょうか?

自分からぶつかっていこう

 親友という関係をどのように定義するかは人それぞれです。

 ただ、そんな関係を構築するためには「時間がかかるもの」なのかと思います。

 親友とは、互いに信頼し、何でも話せる、支え合える関係のことですが、それほど深い関係を構築するためには、ある程度の時間と努力が必要になります。

 自分の感情だけでなく、自分の恥ずかしい過去や悩みなどもオープンに表現したり、相手のネガティブな部分や悩みをぶつけられて、それでもお互いのことを尊重しあって、理解しようと努力し続けるような関係性の構築が必要になります。

「喧嘩」も必要な要素

 また、「自分は仲がいいと思っているけれど相手が本当にそう思っているかわからない」という不安は多くの人が感じることですが、そんな不安を感じること自体がその人と離れたくない、親友になりたいと感じていることの裏返しなんだと思います。

 人間関係は流動的なもので、親友だと思っていた人に裏切られたり、傷つけられることもあるでしょう。

 それで一時的に離れたり、喧嘩をしても、それでもまた会いたいと思い合えるような関係を、時間をかけて築いていくことで親友に近づいていくのです。

(本稿は、頭んなか「メンヘラなとき」があります。の著者・精神科医いっちー氏が特別に書き下ろしたものです。)

精神科医いっちー
本名:一林大基(いちばやし・たいき)
世界初のバーチャル精神科医として活動する精神科医。
1987年生まれ。昭和大学附属烏山病院精神科救急病棟にて勤務、論文を多数執筆する。SNSで情報発信をおこないながら「質問箱」にて1万件を超える質問に答え、総フォロワー数は6万人を超える。「少し病んでいるけれど誰にも相談できない」という悩みをメインに、特にSNSをよく利用する多感な時期の10~20代の若者への情報発信と支援をおこなうことで、多くの反響を得ている。「AERA」への取材に協力やNHKの番組出演などもある。