短期間で英語を話せるようになりたい――そんな人に試してほしい1冊が『中学英語だけで面白いほど話せる!見たまま秒で言う英会話』だ。「イラストを見る→見たままを英語にする」を繰り返すことで、日本語を介さずに瞬時に即答する「英語の反射神経」を鍛えることができる。実践的な話す力を養うための最適な1冊だ。本稿では著者の森秀夫さん(麗澤大学外国語学部教授)に「日本人によくある英語の間違い」について話を聞いた。

ネイティブには違和感「日本人によくある英語の間違い」Photo: Adobe Stock

日本人学習者によくある英語の間違い

――日本人学習者によくある英語の間違いを教えてください。

森秀夫(以下、森):日本語の語順に固執してしまって、英語を話すときに間違った語順で英語を使ってしまうことがあると思います。

 日本語では、「西東」とは言わずに、「東西」と言います。このように、日本語で2つの言葉をつなげるときには順番が決まっているものがあります。「白黒」や「前後」などもその代表的な例です。

 同じように、英語の順番にも注意が必要な言葉があります。しかも、英語の順番が日本語の順番とは逆になることがあるのです。

英語で「左右」は、
“right and left” ”left and right”どっち?

――何か、ルールがあるのでしょうか?

:ルールと言えるかどうかわかりませんが、英語文化では、話し手は自分中心の立場をとるので、話し手の近くにあるものが先行します。

 一方、日本文化では、自分よりも他人に尊敬の意を表すので、日本語では話し手から離れているものが先に表現される傾向にあるようです。

 なお、日本語では「東西」や「白黒」のように、その順番は決まっていて、「西東」や「黒白」のように変えることはできません。同じことは英語にも当てはまり、A and Bという順番をB and Aにすることはできません。

 しかも、この言葉の順番に対しては一定のルールはなく、1つ1つ覚えていくことが求められます。

 また、その語順が日本語と英語の言葉で逆になる場合と同じ場合があるということです。

 例えば、日本語では「左右」ですが、英語ではright and leftと逆の順番になります。

 一方で、日本語では「上下」で、英語でもup and downと同じ順番になります。

 では、語順の理解度を試す問題を用意してみましたので、挑戦してみてください。

【問題】
日本語に合うように、(  )内から適語を選びなさい。


(1)
A: There are both old and new / new and old ) items in the flea market. I want to buy some antiques.
「蚤の市には新しいものと古いものの両方があります。私はいくつか骨董品を買いたいです。」


B: You should be careful about your choice because some old items are very expensive.
「選ぶときに注意したほうがいいですよ。古いものの中にはとても高価なものもありますから。」


(2)
A: Why do people ( sell and buy / buy and sell ) things?
「なんで人々は物を売買するのですか?」


B: It’s because some products are desired by many people, while others are not. This leads to the presence of ( demand and supply / supply and demand ) for each product in the economy.
「それは、ある商品が多くの人に求められる一方で、他の商品は求められていないからです。それが経済における各商品の需要と供給を生み出しています。」