米半導体大手エヌビディアは、昨年10月に米国の規制によって高性能AI(人工知能)チップの中国向け販売が禁じられるとすぐに、同規制に対応する新たな製品群を開発した。エヌビディアは多少の逃げ道を見いだしたのかもしれないが、より大きな問題に直面している。世界有数の大口顧客である中国のクラウド企業が、性能を抑えたエヌビディア製AIチップの購入にあまり前向きでないのだ。中国の大手クラウド企業各社は昨年11月以降、エヌビディアの製品サンプルをテストしている。事情に詳しい複数の関係者によると、電子商取引大手アリババグループとインターネットサービス大手テンセントホールディングスは今年注文する半導体チップの数について、エヌビディア製品が輸出禁止になる前に予定していた数よりも大幅に減らす意向を同社に示唆している。
エヌビディアの低性能チップ、中国顧客に不人気
現地の代替品との差が縮まっていることや地政学的な緊張継続への懸念が影響
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