昨年末の文春砲に続き、年が明けてから続報が流れた松本人志さんの性加害疑惑。第一報では、ホテルの飲み会での同意が曖昧な性行為が取り沙汰されたが、第二報では後輩芸人が松本さんへ女性を斡旋する「上納システム」が疑惑の争点となっている。この件について気になるのは、松本さんのX(旧ツイッター)の使い方である。松本さんの投稿は、なぜ世間をざわつかせてしまったのか。(フリーライター 鎌田和歌)

松本さんと吉本興業の対応は
失敗しているのではないか

なぜ松本人志氏の「X投稿」は世間をざわつかせ、ブーメランになったのかPhoto:JIJI

 松本人志さんの性加害疑惑について、ネット上では当初、報道の真実性が取り沙汰された。「松本さんやその他に名前が挙がった芸人が否定しているのだから『推定無罪』であり、告発を事実だとして一方的に批判するのはやめた方が良い」という声など、松本さんへの擁護も多かった。

 しかし、松本さんがX(旧ツイッター)で報道を否定するコメントを発表してからは、徐々に本人や吉本興業が今後どのような発信をするかに関心が移り始めた。これは、今週になって松本さんが『ワイドナショー』(フジテレビ)への出演を表明し、その後出演を取りやめたと報道されたことで決定的になったように見える。そして、疑惑の真偽は置いておくにしても、「松本さんのXでの発信や吉本興業の対応は失敗しているのではないか」と見る向きも多い。

 故ジャニー喜多川氏の性加害が取り沙汰された際、旧ジャニーズ事務所が会見を行った直後、キムタクこと木村拓哉さんがインスタグラムで「Show must go on!」と生前ジャニー氏がモットーにしていた言葉を投稿して顰蹙を買ったことは、記憶に新しい(その後、投稿を削除)。

 不祥事や疑惑報道に際しての芸能人のSNS上での投稿は、本人の地が出やすいだけに、その後のイメージを左右してしまいやすい。松本さんの場合はどうだったのかを考えてみたい。