食品業界関係者が顔をしかめる新しい言葉がある。それは遺伝子組み換え作物でも高果糖コーンシロップでもない。「超加工食品」だ。その超加工食品を巡る戦いが始まろうとしている。メーカーはパッケージ入りの食品の多くを指すこの言葉が米国の食品政策に浸透し、消費者を恐怖に陥れるのではないかと懸念している。アイスクリーム、パスタソースなどのメーカーや業界団体はロビー活動を強化し、超加工食品が健康に与える影響に関する米政府の調査に反発している。栄養に対する米国のアプローチを一変させる可能性があり、スーパーマーケットに並ぶ多くの食品を製造する企業にとっては利益を脅かしかねない新たな要因になっている。超加工食品とは、冷凍ピザやポテトチップスなどの人工的な原料・添加物を使って大量生産される食品を指す。この超加工食品を巡っては、反対運動が世界的な盛り上がりを見せている。なぜ超加工食品を多量摂取する食生活が健康上の問題に結びつくのか、科学者の研究はまだ続いており、米国で何らかの政策が実現するのは数年先になるかもしれない。
「超加工食品」は悪者? 業界が反撃ののろし
米国の食生活ガイドライン改定を前にロビー活動強化、加工の利点アピール
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