壊滅的なハリケーンや地震のリスクに対する保険が安くなることは恐らくないだろう。だが少なくとも、苦境に陥っている保険市場を救済するためにより多くの保険が提供されるようにはなるかもしれない。
昨年は金利上昇が再保険への資本流入を鈍化させた。再保険は、ハリケーンや地震といったいわゆるテールリスクから保険会社を守るために利用される。ここ数年、世界的なカタストロフ(大規模災害)による損害の増加に対して再保険会社の再保険料が追いつかない状況が続いていた。しかし再保険への資本流入が減ったことで、再保険会社がようやく料金設定で優位に立つことになった。その結果、個人や企業に保険を販売する元受保険会社は、自らのリスクをより多く負担することを余儀なくされた。