段取り上手は行動規範を決める

 対して、段取り上手な人は、チームの目標を定めるのと同時に、どんな動き方をしていくかを明確に示すことができます。

 たとえば、チームで企画コンペに臨むとして「今回のプレゼンで押し出すのは、数字での説得力だ」と言われたらどうでしょうか。自然と意識すべきことがわかると思います。逆に「今回のプレゼンを成功させてみせるぞ!」とだけ言われたら「はい!」としか言えないと思います。

 このように段取り上手な人は、プロセスを整える以前のところの基盤となるコンセプトを決めることができるのです。

 これがあるだけで、人は相談せずとも、どうしたらいいのかを自然と考えることができます。しかも頭のいい人が揃ったチームほどこの傾向は強いです。

 段取り上手と聞くと「プロセス管理」をイメージされる方も多いと思いますが、優秀な人はそれよりも前に「何をして目標達成を目指すか」を示すことを必ずしています。

 ちょっとした意識で実践できることですので、ぜひ頭の片隅に入れておいていただけると幸いです。