イランは今週、自国の国力を誇示する能力の限界を試し、それを知ることとなった。パキスタンがイラン軍によるミサイル攻撃に対して、反撃に出たからだ。イラン領内で空爆が報告されたのは、ここ何十年かで初めてだった。昨年10月にガザ地区でイスラエルとハマスの戦争が始まって以降、イランが近隣諸国を直接攻撃したのは初めて。パキスタンによる報復攻撃はこれを受けたものだ。レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラやイエメンのフーシ派といったイランの支援を受ける武装勢力は、イスラエルとハマスの開戦以降、中東でイスラエルや米国の関係先を攻撃している。ただここ数日は、米国主導の勢力がフーシ派を攻撃したことを受け、イランはそうした仲間の武装勢力の陰から出て、イラクにいるイスラエルのスパイや、パキスタンとシリアのテロリストだとイランが主張する者たちを自ら攻撃した。
イランが知った国力誇示の限界 隣国の反撃受け
パキスタンなど近隣3国への直接攻撃、報復招く
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