医療記者の朽木誠一郎さんは最新刊『健康診断で「運動してますか?」と言われたら最初に読む本』で、1日3秒から始められる「挫折しない」運動プログラムを提唱、好評を博している。実はそんな朽木さんにも、115キロから75キロへ合計40キロもの減量を敢行した過去があった。効果がないダイエット法を喧伝するインチキ広告の見破り方を、『医療記者のダイエット 最新科学を武器に40キロやせた』(KADOKAWA)から一部抜粋・編集してお届けする。
インチキ広告を見破るには
僕は医療記者なので、インチキ広告にみなさんが騙されないようにすることが仕事です。実は、ダイエットからがんの治療まで、「インチキ」の宣伝文句にはさまざまな共通点があります。
この先も、インチキな健康食品や、効果がないか逆効果のダイエット方法は次々に生まれては消えていくでしょう。そういったものに個別に対応するのではなく、まとめて騙されにくくなるために、ぜひ、頭の片隅に置いておいてください。
健康についての情報が正しいかどうかを、簡易的にスクリーニングする方法が「NGワード」です。
これを説明するために、前述の問題となった広告の宣伝文句を再掲します。
最初のNGワードは、「すぐに」「ラクに」「簡単に」といった心理的ハードルを下げる言葉です。
人間の体は複雑であり、変化には少なからず苦労が伴います。それゆえに、このような言葉は本来は健康というテーマにはなじみません。使用されていたら、それだけで疑ってかかる必要があります。同様に「○○するだけ」も極めて疑わしいものです。