中国の電気自動車(EV)メーカー、比亜迪(BYD)は、中国のドライバーが求める「選択肢」となる手頃な価格の幅広いモデルを次々投入し、テスラを抜いて世界首位の座についた。今度は世界に乗り出す準備として、高級車市場に参入しようとしている。BYDは別ブランド「仰望(Yangwang)」の下で高級EVの新型車を発売する。低価格の小型車に依存していた同社が、異彩を放つ高価なモデルの生産へと戦略転換を図ることを意味する。その中には、イタリアの高級車ブランド、ランボルギーニの車によく似た15万ドル(約2200万円)のスーパーカーや、360度回転が可能で、水に浮くこともできるとうたうスポーツ用多目的車(SUV)などがある。買い手が最新スマート技術を追い求める中国のし烈な自動車市場で、こうした性能は消費者の注意を引くものだ。