英語とは縁遠い新潟の片田舎で生まれ育ち、勉強はからっきし苦手。とくに英語は、be動詞も理解していなかった。それでも大学を受験。偏差値38の学部を2つ受験するも、どちらも不合格……。それがいまやネイティブや帰国子女に間違われるほど英語を操り、YouTube「タロサックの海外生活ダイアリーTAROSAC」でさまざまな国籍の人々にインタビューしまくっている。いったい、どうやって英語力を身につけたのか? 初の著書『バカでも英語がペラペラ! 超★勉強法 「偏差値38」からの英会話上達メソッド』(ダイヤモンド社)で、超効率的な勉強法を初公開! 本書より一部を抜粋・編集し、夢を叶えたとっておきのコツを全部教えます!

【89万フォロワーの英語系YouTuber】<br />英会話力アップのキッカケとなったツールとは?Photo: Adobe Stock

音楽系のSNS「MySpace」
会話力を引き上げてくれた

大学受験に失敗した浪人時代、音楽系のSNS「MySpace」(https://myspace.com/)が、ボクの英会話力をグンと高めてくれました。

いまはX、Facebook、InstagramなどのSNSが主流になっているので、MySpaceの存在自体を知らない人も多いと思います。

ボクは中学・高校とサッカー部に所属していたこともあり、浪人時代も息抜きに海外プロリーグのサッカーの試合を見ては、「ベッカム、カッコいい!」などと憧れていました。

その一方で、当時たまたま実家で加入していた有料放送の「スカパー!」で見た、イギリス出身のロックバンド「OASIS」の音楽性に衝撃を受け、海外文化への興味が深まるばかりでした。

リトアニアの学生
YOLAちゃんとの出会い

まだX、Facebook、Instagramなどはメジャーになっていませんでしたが、音声や動画のファイルを公開するSNSがあり、それがMySpaceだったのです。

ボクはMySpaceで海外アーティストの音楽を聴くのが、浪人生活の楽しみの1つになっていました。

そのMySpaceを通じて、ある日突然、バルト3国の1つであるリトアニアの学生、YOLA(ヨラ)ちゃんから英語で、「I am interested in Japanese music and culture, let's have a talk.私は日本の音楽や文化に興味があります。もしよかったらお話ししましょう)」とダイレクトメッセージをもらったのです。

Skypeのビデオ通話で
英語力を引き上げる

Boosted my English with free video calls on Skype.

外国人の姿などほとんど見かけることのない田舎に住んでいたボクは、「インターネットを通じて、海外の人と交流することができるんだ!」と衝撃を受けました。

これをきっかけに、YOLAちゃんと最初は“つたない英語”で、やりとりをするようになったのです。

そんなある日、YOLAちゃんに「Would you like to talk on Skype?Skypeで話をしませんか?)」と提案されました。

ボクは当時、Skypeの存在さえ知らなかったのですが、「無料のビデオ通話で海外の人と話ができるなんて!It's amazing to talk to people overseas via free video calls!)」と、これにも大きな衝撃を受けたのでした。

昼間の勉強を夜に試す

このSkypeでのYOLAちゃんとのトークが、ボクの英語力を一気に引き上げたのです。

そして、リトアニアの学校の授業が終わる頃、日本時間でいうと夜10~11時くらいに、ボクはその日の受験勉強を終え、YOLAちゃんとSkypeで英会話をするようになりました。

いまふり返ると、「What did you do today?今日は、なにしてたの?)」「Who is your favorite musician?好きなアーティストは誰?)」などといった、たわいのないやりとりをしてばかりいました。

でも、毎日のように英語を話す機会があることで、昼間に受験勉強で学んだ英語を実践できました。

アウトプットの練習試合で
場慣れしていく

昼間覚えたことを夜、実際に使ってみると「これはこういうふうに使えばいいんだ!」と理解度が深まるので、ペーパー試験である受験勉強にも役立ったのです。

YOLAちゃんとのSkypeのビデオ通話は、基礎練習のような昼間の受験勉強を実践する“練習試合”の役割を果たしてくれました。

また、「今日はこんなことを話してみようかな」と準備をしたり、YOLAちゃんとの英会話のシミュレーションをしたりするようになったことで、少しずつ英語をアウトプットすることに“場慣れ” していく効果も得られました。

Oh, yeah.
からのスタート

そうこうしているうちにSkypeを通じて、リトアニアのYOLAちゃん以外にもアメリカ人やブラジル人など、さまざまな国の友人ができました。

そして最初のうちは、準備した会話以外は、「Oh, yeah.おー、そうなんだ)」と相づちをうつくらいだったのですが、だんだんとその場で思いついた自分の考えを英語で伝えられるようになっていきました。

なにより、英語で会話をすることにハマっていったのです。

※本稿は、『バカでも英語がペラペラ! 超★勉強法 「偏差値38」からの英会話上達メソッド』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。