投資が広まらないのは
投げるという言葉が良くない!

藤野 それで言うと、たぶん「投資」という言葉が良くないんですよね。「投げる」というのは手元からなくなってしまった感じがしますから。そもそも日本人は他人も社会も信用していないわけで、お金を「手元から離して」誰かに委ねるということに不安を感じるのでしょう。

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山田 実際のところ、現金や預金で株や投信を買っても家計のバランスシート上は資産の中身が入れ替わっているだけで、手元からなくなってしまうわけじゃないんですよね。それなのに「投げる」というのは、まるで博打を打つようなイメージです。

藤野 でも、投資ってそういうものじゃない。山田さんがおっしゃるとおり、株や投信は現金や預金と同様、「ちゃんと手元にある」ものです。それに、博打のような「食うか食われるか」という世界ではなく、企業が発展すればその会社の株に投資したみんなが豊かになれます。

 「投資」という言葉についてさら言えば、ほとんどの人は「投資=お金でお金を儲けること」だと思っているでしょう?でも、僕は「投資=エネルギーを投入し、未来からのお返しをいただくこと」だと考えているんです。ここでいうエネルギーとは、情熱や行動、時間、知恵、お金、体力、運などのこと。これらのエネルギーを投入すると、未来から物やサービス、他者からの感謝、自分の成長、経験、お金、仲間などが帰ってくる。

 こうして「投資」を高い視点でとらえれば、消費をすることも、選挙で一票を入れることも、会社を選んでそこで働くことも、会社を選んでそこの株を買うことも、すべて「投資」と言えます。

 そして僕は、あらゆる投資のたった一つの目的は「世の中を良くして明るい未来をつくること」だと思っています。人は、何に投資するかによって、社会とどう向き合うかを問われているんです。投資の意味をとらえ直せば、「お金というエネルギーを投入し、未来からお金というお返しをいただくこと」が前向きな行動だと腹に落ちるのではないでしょうか。

山田 「投資」の本当の意味を教えてもらいました。今回はありがとうございました。


取材・文/千葉はるか


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日 時 : 2013年4月11日(木)19時開演(18時30分開場) 20時30分終了予定  
会 場 : 東京・原宿 ダイヤモンド社9階 セミナールーム
住 所 : 東京都渋谷区神宮前6-12-17
料 金 : 入場無料(事前登録制)
定 員 : 60名(先着順)
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